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散歩
昨日は土曜日でオットがいたので

オット母の「ちょっとそこいらを、くる~と回ってくるわ」に

オットが付き合ってくれました。



実は前日夜、オットと私はこんな話をしました。

 私 「『そこら回るだけやで、帰ってこれるわ』って言うけど、無理だよね?」

 オット 「無理やろ。絶対無理やろ」

 私 「ちょっと歩かせてさー、こっそり後ろついていってさー、
    帰れなくなったところを『ほーら無理でしょ』ってやってみる?」

 オット 「そんなんしても無駄やわ。そういうの、通じないでしょ」


でもね、オットったらそんなこと言ってたくせに、

やってみたんですって。一緒に歩きながら。

オット母、最初は友だちの家に行くつもりだったらしいんですけど、

行けども行けども目指す家が見つからない。

で、結局あきらめて「ほな帰ろかぁ」と、

うちとは逆方向に歩き出したらしいです。

オットが止めるまで、

道の真ん中を、車を避けもせず、

ずんずん進んでいたそうです。

自分の生まれ故郷の町だと疑いもせず。

景色も何もかも、違うなんて気付かずに。




私ね、思ったんです。

この人、結婚してからの人生の方がそれまでの生活よりずっとずっと長いのに、

結婚する前のことしか頭の中にない。

生まれ故郷からは離れた土地に引っ越したとはいえ、

結婚して、家も建てて、女の子と男の子二人の子どもに恵まれて、

そこそこ収入のある男と家族4人、幸せな人生を歩んできただろうに。

その、何十年も暮らしてきた家のことや生活のことはキレイさっぱり忘れて、

50年も60年も昔の世界に戻ってしまってる。

農家の長女として、田んぼや畑や家のことを切り盛りしていた、

その頃のことだけ。

それが今のオット母のすべてなんです。



オットもこのことについて同じように感じたらしいです。

自分たちとの生活が母親の頭から消え去ってるってこと、

口には出しませんが、きっととてもつらいでしょう。

自分の故郷(ふるさと)に戻るのかなぁと私が言ったら

「自分の評価が高かった時代に戻るんやろ」と

オットは言いました。

そうなのかもしれません。そうじゃないかもしれません。

それは誰にもわかりません。


でも考えずにはいられません。

私がもし、ぼけてしまったら。

オットと結婚してからの幸せなすべての時間を忘れてしまうのでしょうか。

なかなか子どもが出来ず、病院で泣いていた私たちのところに

ようやく初めての子どもがやってきてくれて、

生まれたばかりの赤ちゃんを胸に抱いたあの日のこと。

子どもたちが遊ぶ様子を見ながら、オットとふたりで顔を見合わせて

「幸せだよねー」と話したこと。

これまでの、美しく輝く時間のすべてを忘れてしまうのだろうか。

そんなの、絶対イヤです。





オット母はときどき我が家で

どうしてこうなってしまったか、どうしてこんなところにいるのか、

まるでわからなくて途方に暮れたような暗い顔をして、

ひとり黙り込んでることがあります。

「さみしい」と言うこともあります。

そんなときは、

「だいじょうぶですよ、〇〇(オットの名)さんもみんなもいますから」と

言ってはみるものの、オット母は力なく微笑んで、

「せやけどなぁ・・・」と言います。

その後の言葉がわかるだけに、

私も何も言えなくなってしまう。

オット母が飲み込んだ言葉、それは

「帰りたいわ」なんですよね。



ケアマネさんが、

「認知症の人は、ゆくゆくはグループホームなどの専門の施設に入るのが

一番いいんですよ」と言ってました。

いろんなご意見があるのを承知で書かせてもらいます。


私が感じるのは、

ホントは家族なのに、それもわからなくなってる人と暮らすのは

逆に当人に苦しみを与えるだけなのではないだろうか、ということ。

「息子の〇〇やで」

「孫の△と□やで」

「××さんはもう何年も昔に死んだで」

家族と暮らしてると、毎日そんなことを言わざるを得ないような

会話がたくさんたくさん出てきます。

現実を常に突きつけるのって、残酷のような気がします。


それでも子どもが親を看るのは当然、とおっしゃる方もいるでしょう。

でも、自分が自分の子どもがわからず、

家族だという認識もない中で、思い出をひとつひとつ訂正されるのって、

どうなんでしょう。。。

これまで育ててもらった恩返しを、どんな状況でもするべきだと考える人も

たくさんいるでしょう。

ちなみにオット父もそういう考えのひとりです。




どうするのが一番か、と考えても・・・・

何もわからなくて、私も途方に暮れてしまいます。

ただひとつ確かなことは、

子どもたちとの幸せな生活を激しく乱されていること。

それがオット母の本意だとも思えませんけど・・・





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【2011/07/17 17:43】 | オット母 | page top↑
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